【獣医師監修】動物病院の種類と特徴 | WePet-プレミアムペットフード通販

【獣医師監修】動物病院の種類と特徴

健康

ペットの存在が家族の一員として定着してきた現代では、動物医療に対する意識もますます高まっています。
「動物病院」といっても、その形態や役割は多岐にわたります。飼い主としては、愛犬・愛猫に最適な医療を受けさせるために、どのような動物病院があるのかを把握しておくことが大切です。
本記事では、代表的な5つのタイプの動物病院について解説いたします。是非最後までご覧ください。

かかりつけ医院(一次診療)

多くの飼い主にとって身近なのが「かかりつけ医院」と呼ばれる一次診療を担う動物病院です。
病気やケガ、健康診断やワクチン接種まで幅広く対応します。飼い主とペットが生活する地域に根ざしているケースが多く、定期的に通うことでペットの健康状態を把握しやすくなるというメリットがあります。

特徴

1.自宅から近い場所で開業していることが多いため、普段の通院が負担になりにくい。
2.一般的な病気や軽度のケガに対応し、必要に応じて専門病院や大学付属病院などを紹介してもらえる。
3.獣医師との信頼関係を築きやすく、ペットの成長や持病などを長期的に管理してもらいやすい。

かかりつけ医を選ぶ際は、院内の雰囲気や獣医師・スタッフとのコミュニケーション、診療時間やアクセスのしやすさなど、自分とペットに合った要素を総合的に考慮すると良いでしょう。

夜間・緊急病院

ペットの体調不良は、突然起こることが珍しくありません。特に夜間や休日に急に具合が悪くなった場合、「かかりつけ医が閉まっている」「すぐに診てもらえない」という状況は飼い主にとって大きな不安要素になります。そうした緊急時に役立つのが「夜間・緊急病院」です。

特徴

1.24時間または夜間に診療してくれる。かかりつけ医が診療時間外でも診てもらえるため、突然の体調不良に対応しやすい。
2.夜間や緊急という性質上、診療費が通常よりも割高になることがある。

いざというときに慌てなくて済むように、夜間・緊急病院の所在地や連絡先、かかりつけ医との連携状況をあらかじめ調べておくことをおすすめします。

専門医院

獣医療が進歩するにつれ、特定の分野に特化した「専門医院」もあります。例えば、皮膚科専門、猫専門病院など、診療の分野や対象動物を絞った形で治療を提供する施設です。
一般的な動物病院では対応しにくい疾患や病気にも対応可能な点が大きな魅力といえます。

特徴

1.各分野のスペシャリストである獣医師が診療を行い、最適な治療を提案してもらえる。
2.専門知識や経験が豊富なため、誤診リスクが減り、治療の成功率が高まる可能性がある。

注意

専門医院を受診する際は、かかりつけ医院の紹介状が必要な場合が多いので、事前に確認しましょう。

専門医院は、かかりつけ医での診療だけでは改善が難しいケースや、より詳しい検査・治療が必要なときに頼りになる存在です。

大学付属病院や総合病院

大学付属病院や総合病院は、二次診療の役割を担う医療施設として位置づけられます。研究機関としての性質を持つ大学付属病院では、最新の医療技術や治療法が試されることも多く、特殊な症例に対しての治療も期待できます。
総合病院も同様に、各分野の専門科が集結し、医療を展開するケースが多いのが特徴です。

特徴

1.大学病院は研究機関でもあるため、新薬や新技術の臨床応用が行われる可能性がある。
2.内科、外科、皮膚科、腫瘍科など複数の専門医が在籍し、複合的なアプローチが可能。
3.一般病院では手に負えない重症例や珍しい病気などに対しても、豊富な知見をもとにした治療が受けられる。

注意

大学付属病院や総合病院を受診する際は、かかりつけ医院の紹介状が必要な場合が多いので、事前に確認しましょう。

大学付属病院や総合病院は、かかりつけ医や専門医院が対応できない場合に利用されることが多いです。
ペットにとってよりベストな治療を追求したいときには、こうした施設の存在を選択肢に入れておくと安心です。

往診病院

近年、往診専門や往診サービスを併設している動物病院も注目を集めています。高齢の飼い主や多頭飼育のご家庭、あるいは大型犬など移動の負担が大きいケースでは、獣医師が自宅に来て診療を行ってくれるのは大きなメリットです。

特徴

1.動物病院へ行く際のキャリーや車での移動に伴うストレスが軽減される。
2.外出が難しい飼い主や、忙しくて通院時間が取れない場合にも便利。
3.在宅ケアや終末期ケア:自宅での看取りや長期の闘病において、安心してケアが受けられる。

往診病院は「通院のハードルを下げる」だけでなく、「ペットにとってより安心できる環境で診察を受けられる」という意味で有益な選択肢です。

動物病院の数

動物病院の数は、農林水産省が「飼育動物診療施設の開設届出状況(診療施設数)」として、公表しています。

令和6年12月31日時点の施設数は、以下の通りです。

合計 16,993
産業動物 4,147
小動物・その他 12,846

公表されている最も古いデータは、平成16年12月31日時点のもので、合計13,231施設となっているので、施設の数が増えていることが分かります。

まとめ

動物病院には、「かかりつけ医院(一次診療)」「夜間・緊急病院」「専門医院」「大学付属病院や総合病院」「往診病院」というように、さまざまな形態があります。
それぞれの病院タイプには特徴があり、ペットの症状や飼い主の状況によって最適な選択肢は変わります。

大切なのは、ペットと飼い主に合った「かかりつけ医」をまず見つけ、必要に応じて夜間病院や専門医院、大学付属病院などを活用できるようにしておくことです。
また、自宅での診療を望む方や外出が難しい場合には、往診サービスの利用も視野に入れると良いでしょう。

いざというときに慌てないためにも、それぞれの病院の特徴を理解し、愛犬・愛猫に最適なケアをしていきましょう。

参考文献:農林水産省「飼育動物診療施設の開設届出状況(診療施設数)」

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監修獣医師:丸田 香緒里

◆丸田 香緒里 プロフィール

日本大学卒。動物病院勤務後、「人も動物も幸せな生活が送れるためのサポート」をモットーにAnimal Life Partner設立。ペット栄養管理士、ホリスティックケア・カウンセラー、メンタルケアカウンセラーなどの資格を生かし、病院での診療や往診のほかに、セミナー講師やカウンセリング、企業顧問、製品開発など活動は多岐にわたる。
HP:http://animallifepartner.com/

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