ペットの熱中症の対策と注意点!獣医師解説あり
ペットの熱中症の対策と散歩時の注意点
徐々に気温が上がってきて、散歩にも気を使うようになってきましたね。
ワンちゃんと一緒に散歩する際の時間や水分補給などの配慮はされていますか?
ペットの散歩と熱中症を解説します。
熱中症の発症について
この数年の熱中症で救急搬送される人間の患者は5万人前後で、30℃を超えると死亡数が急に上昇します。
半数近くは屋外ではなく、締め切って冷房をかけていない室内や車内で発症しています。
夏のお散歩!熱中症対策:コチラ
熱中症になりやすい子
熱中症は気温や湿度の問題ですが、どれくらいの環境にその子が耐えられるか・・・という問題もあります。熱中症予備軍、つまりリスクが高い子は、より注意が必要になりますね。
1.短頭種の子
パグやシーズ―、ポメラニアンやチワワなど。
お鼻の短い子たちはもともと呼吸系に問題が潜在的にある子が多く、暑さで呼吸数が増えてしまうと悪化する可能性があります。
寝ているときにいびきをかく子は、要注意です。
2.肥満の子
体の熱が上がりやすく、冷めにくい肥満の子は、それだけでなく、換気障害を起こす可能性も高く、熱中症になるリスクが高くなります。
3.子犬、シニアの子
子犬やシニアの子は温度や湿度に対する適応能力が低く、健康な成犬の時に全く問題ない温度でも、熱中症になってしまうことがあります。
特に1、2に当てはまるシニアの子は要注意です
あなたは知っていますか?獣医師が教える「熱中症の症状・対策」について:コチラ
熱中症の症状
熱中症の初期症状としては、よだれを垂らす、口を開けてはぁはぁ呼吸をする。そしてその時の舌の色が普段よりも赤い、紫っぽい。動きが緩慢になる…などです。
重症になると、鼻血、失神、けいれん発作などが見られます。
最悪の事態になってしまう可能性もある熱中症なので、なるべく初期症状の内に対策をしてあげましょう。重症化した場合は一刻も早く体を冷やして病院へ!
対処方法
こまめな水分補給
お散歩中は10分に一度はお水をあげるようにしましょう。
もちろんお留守番中のお水は多めにセットして!
普段から飲まない子はご飯をふやかすなどして1日の水分摂取量を多くしてあげてください。
お留守番中の温度管理
エアコンは26~28度に設定しましょう。
また、エアコンに頼るだけでなく、カーテンを閉めたり凍らせたペットボトル、クールマットなども活用しましょう。
今は少なくなっているようですが、凍らせてもやわらかい保冷材はエチレングリコールが含まれています。
中毒を起こしてしまう成分の1つですので、ワンちゃんの手の届く(口の届く?!)ところで使うのはやめま
お散歩中の温度管理
当然ながらお散歩は涼しい時間帯に。
お出かけの際には素手で道路を触る温度チェックも忘れずに。
着ると涼しくなる濡らすタイプの洋服を使ってみるのもいいかもしれませんね。
毛の短い子は洋服を着ることで直射日光から守ってあげることができます。
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熱中症対策のドッグプール
熱中症の対策として、ドッグプールに連れていく方も多いと思いますが、ドッグプールにも注意が必要です。
水遊びで熱中症?と思われるかもしれませんが、水遊びの最中は要注意です。
とくにダブルコートのワンちゃんは全身が水に濡れているとき中の被毛が蒸れて体内に熱がこもり、体温が上昇することがあります。激しいパンティングや、泡状のよだれを垂らし、口のまわりが泡だらけになっているときは気分が悪い症状です。
放置しておくと、呼吸困難や意識を失うこともあるので、すぐに風通しのよい日陰に移動し、タオルで水をふき取って、足の付け根を冷やして体温を徐々に下げていきましょう。
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最後に
これから夏に向けて気温が更に上がっていきます。
大切なペットへの配慮を忘れず楽しい日々をお過ごし下さい。